朝の9時5分ではない…
夜だ…
夜の9時はまだまだ明るくて、でも太陽はもうギラギラしていなくてちょうどいい感じなのだ。
この時間は、みんながディナーに動き出す頃かもしれない^^
健康的に動きたい私たちも、体内時計はかなりおかしなことになっていた。
時差ボケ?沈まない太陽のせい?老化?(笑)
眠たいのに、寝てしまうと恐ろしく早朝に目が覚めてみたり…
ヨーロッパの旅で一番しんどいのは時差だと思うのだけれど…この沈まない太陽は有り難さ半分、夜が来ない不思議さ半分で…まだまだ昼間だと思ってのんびりしていたらご飯を食べないまま21時になっていて驚いたりする。
規則正しい日本での日常は、しばらくは「さようなら」…
そして私たちは、旧市街の人気店をプラプラ探してこの街最後のディナーくらいは外食をしようということになった。
正直に言おう。日本の物価は安すぎる。
ヨーロッパが高いわけではない。先進国でありながら、日本の物価はとんでもなく安いのだ。
ヨーロッパで長期の旅をして、全部外食していたら金額も胃腸も驚いてしまう^^
さぁ…フレンチ!
バターやニンニクが強すぎることはなく、プリッとした身が絶品だ。
もう…美味しすぎて2人でシェアしたのを後悔するくらいだった。
堪能…
そして…私はものすごくシンプルなパスタを…
これは決して「カルボナーラ」ではない。
塩味も極端に少なく、ガーリックも使っていない。
感じるのは上質な生クリームと、上質なチーズ…
これが…この世のものとは思えないほど美味しい。
私たちの概念を大きく壊された。
パスタって…塩味少なくてもいいんだ…
パスタって…あれ?完璧なフレンチに仕上げるんだね…
いや、美味しすぎて食べ終わりたくないんだけど。
陽子ちゃん、少し食べさせて!
うん…全部食べちゃいやだよ…
そしてパートナーの脳内が崩壊
「これ、美味すぎる!!!パンと異常に相性が良い!」と唸る。
いまだに作り方がわからないんだけど…もし近所にこのお店があったなら週1で通うだろう。
パートナーが食べたこのヒイカの地中海風も相当美味しかったのだ。
だけど…あのパスタがちょっと桁違いすぎた。
私たちの日常の会話にいまだに出てくるあのパスタ。
控えめな塩味なのに…完璧なバランスで物足りなさが全くない。
味に自信があるから潔さもある。
ニースはとにかく何を食べても美味しい。
食べたものというのは全て「味の経験」として残る。
先日、フランス大好きマダムと話していたのだけれど…
フランス人は決して豪華なものを食べているわけじゃない。
割と質素だったりする。
でも彼らの生き方が凛として華があるから、ワインと少しの料理で満たされているのだ。
本物ってそういうことなんだろうなぁ…
実際、カフェではナッツとワインだけで延々と談義している人たちだらけだ(笑)
よくあんなに話すことがあるものだと感心する。
ちなみに…フランスは外食は高いけれど自炊する分には日本とほとんど変わらない。むしろ上手にやれば安くなるかもしれない。だってスーパーでも全てのものは1個単位で買えるのだから…乳製品は美味しい上にとんでもなく安い…
私たちがレジデンスに宿泊する理由の一つにはこの事もある。家計に優しく、胃腸に優しいのだ^^
続く
セレナ
ID serenasmile22