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私小説 自分を裏切らないために フィリピン・マニラ・エルニド④

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マニラ大聖堂(正教会)まで行って…

やはりここはカトリックの国なのだ。素晴らしい建造物だった。

私はどの国へ行っても、教会に行く。(もちろん教会ではなくお寺だったりの時もあるけれど)基本的には、教会の波動が好きなのだ。心がすーっと楽になる。自分の全てを「許していいんだ。」「許されていいんだ」「愛していいんだ」「愛されていいんだ」と思えるのだ。

良太の教会の見方はあくまで様式や装飾、空間を見ているような気がするのだけれど…私の場合は五感で感じるものと、そして中学校から慣れ親しんでいる教会だから、安堵する感じもあるのだと思う。

一度、第二次世界大戦で破壊されているけれど…

そこに関わった国々からの寄付によりネオロマネスク様式で再建された。その時の日本からの寄贈が6万袋のセメント…

どうかその寄贈が「本当に喜ばしい」ものになっているように祈ります。

歴史を辿ると、日本人も相当悪いからね!!!

世界を歩くことで、自分の国を冷静に見ることができる。冷静に見ることで、もう二度と同じ過ちをしてはいけないと思うことができる。

世界を歩くと言うのは、ただただ美しいものを見てピースサインで写真を撮っているわけじゃない。悲しい歴史、今なおある問題、それでもその奥にある光…だからこそ自分の心のひだに感じる喜びや悲しみ。

人間とは愚かな生き物だから、愚かだと知って、そうならないように自分を律しなくてはいけない。心からそう思った。

そして…マニラ大聖堂のすぐそばにある、サンアグスチン教会へ向かう途中…良太が「あ…」と小さな声を出して、ある石碑へと向かった。

なんて悲しい…なんてリアルな石碑なんだろう。意味がわからなくても泣きそうになった。

良太が言った。

「悲しい国なんだよ。なんにも関係ないのにアメリカと日本がここマニラで戦争をしたんだ。それで10万人以上の人が亡くなったんだよ。」

言葉が出なかった。涙を必死に堪えた。ごめんなさい…ごめんなさい…心から思った。

しばらくそこで立ち尽くしてから、サンアグスチン教会に向かった。

その教会は世界遺産に登録されていて、大聖堂と違って、重さや趣のあるバロック様式。第二次大戦のマニラ市街戦を生き抜いた教会だ。

良太は瞬時に「俺はこっちが好きだな」と言っていた^^

確かに、親しまれている…そんな温かみのある教会で私も大好きだった。

ゆっくりと祈った。

自分のこと、良太とのこと、家族のこと、大好きな友人やお客様のこと…

それから立ち上がり、私たちは本気で言った。

「ちょっとそろそろ水分補給しないとヤバい!」。

近くにあるのはKFC…笑

ここでおしゃれなお店を探していると脱水になることは経験則でわかっている。

とにかく入って水分補給をした。お、お、美味しすぎる!!!

そう、マニラは30度を超えているのだ。

一休みして、私たちは有名な公園に向かった。

続く

セレナ

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また、下半期の運勢締め切らせていただきます!!!ありがとうございました!!!

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