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飲茶を書き終え…そろそろ香港回想旅ブログも佳境に入ってきた。
こうやって、約5年前のことを思い出しながら、パートナーと「これ美味しかったねぇ」とか「あんな事したねぇ」とか、いつもより更に話すことが増えたし、この回想はなかなか面白い!
香港の街って説明が難しくって、街並みがまた…美しいとも言い難く、また汚いとも言い難い。そう、沢山の表情を持つ街。
ふと、美しい公園があり…そこを歩きながら見上げれば…
こんなに美しい大都会…
でも…ちょっと違う通りを歩くと…
この道はまだまだマシで…
家賃の高い香港は、こんな風に人々の決して豊かとは言えない暮らしが垣間見えたりもする。そう、バスの中では見ることが難しい…歩いたからこそ見えるものが本当に多い。
看板もびっくりするくらい多いし、思わず「この看板の多さ!これはジャッキーチェンが飛び越えたり、看板を鉄棒のように使ってキックしたりできるはずだわ!!!」と思ってしまうほど。
旅というのはいつだって、美しいところばかりで終わる場所なんてない。
私は、人間と似ているなって思う。
どんな素晴らしい人格者も欠点は必ずあるように…どんな素晴らしい街でも目を背けたくなる所はある。
それが現実だ。
私はきっと、心のどこかで香港の光と影を見ながら歩いていたように思う。
そして…いよいよ夜景を見ようという時…パートナーが船に乗ってよく見える場所まで連れて行ってくれた。
香港島まで行き、夜景を眺めようということだった。
そして…夜景を遠くから見た時…涙が出てきた。
そう、光は全ての汚いものを隠してくれていた。全ての欠点を、全ての悲しみすらも…
夜の帳と、人間が作る光によって、美しさしか見えてこないのだ。
その時、私は「これでいい」と思った。「そうなのだ!」と。
近くでも見たら、どんなものも欠点が見えて当たり前。
どんな美しい人も、幸せそうな人も、どうしてもガッカリな部分や悩んでいたりすることがある。
時には、卑怯だったり、はらわた煮え繰り返ったり、悔し涙を流すこともある。人間って、本当に弱くて人知れず悩みを抱え込んでるものだし、そんなこともあってついつい私たちは、人の欠点や弱点に目を向けがちだから…
でも、遠くからみる夜景を見たときに…
「汚いものも許せないものも全部含めて、美しいし、不完全でも遠くから見れば美しく見えたりもするんだな」と、そして「だから、大丈夫!みんな、大丈夫」と思えた。
大好きな友人がいる。
でも、色々なことがあって今は年に数回しか連絡を取っていない。でも、どうやっても、彼女は美しく完璧で…それはまるで香港の夜景と似ている。
完璧ではない私たち。だから距離をとって「美しい」と互いに思っておこう。
そう、人間はそうやって生きることができる。
どんな物事も綺麗事ばかりじゃない。
生きることそのものは、案外泥臭い。
私は、そんな泥臭さも好きだし…そして、それを含めて「遠目で見れば案外美しい」と思うくらいでいいんじゃないかな?
みんな完璧じゃないのよ。
香港も完璧じゃない。あなたが羨ましいあの人も、色々な側面があってね…
そんな全てを、夜に流してしまおうか^^
セレナ