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旅人占い師(カウンセラー)セレナのofficial blog

私小説 パスタとハグといい加減⑥

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Luccaという城壁に囲まれた長閑な田舎町は…田舎町特有の暗さもなく…さすがイタリアと言うばかりにどの人の表情を見ても明るく朗らかで、そしてみんなの歩みがゆっくりだった。目と目があったら、にこやかな笑顔で「Ciao!」と言ってくれる人たちに心がどんどん伸びやかになっていく。

https://majalahka.com/lucca-italy-tourist-map/より引用

緑が多く、古い街並みと素晴らしく合っているし、そしてそれだけじゃなく、Luccaに来ると魔法にかけられたように心がゆったりとする。確かに暑いのだけれど…なぜかこの街だけは「暑さ」すら、草木が吸収してくれているような気がした。

「ねぇ、私、この街本当に大好き!」と何度良太に言ったことだろう。

良太はその度になぜか少し勝ち誇ったように「来て良かったでしょ?」と言っていた。

彼は関西人なのに、私の前で全く関西弁を話さない。付き合ってしばらくは「この人は関西弁が話せない人なんだ」と思っていたけれど、会社の人と電話で話しているのを聞いた時、バリバリの関西弁で、すごく驚いたものだ。

「話せるんだね!関西弁!」と言った時、良太は大笑いしながら「当たり前だよー。ネイティブだからね!」とまた標準語に戻っていたのを思い出す。

よくよく聞くと、良太の母親が「家では標準語」だったようで、自然とどちらも、相手によって使い分けるようになったようだ。そしてさらには、英語まで話せるなんて!

「英語と標準語と関西弁のトリリンガルだね!」と言ってあげたら大爆笑だった。

何があるわけでもない。大きな観光スポットがあるわけではない。ただただ、お散歩が気持ちが良くてそして街並みが私好みで…私はこう言う旅が好きなんだと実感する。「路地裏散歩」とでも言ったらかっこいいけれど…ぼんやりと美しい街を歩くこと、そこでなんてことないお喋りをすること、それで良かった。私は、特別なことよりも日常に溶け込みたいのだ。

広場に入った。ヨーロッパは至る所に美しい広間のような広場があり、それが本当に人々に寛ぎを与える。日本にも、そういう広場が沢山あったらいいのに…そう願わずにはいられない。

広場の真ん中に、大きな顔のオブジェがあった。

その顔のオブジェがなんとも素敵で、少しの憂いも感じられて…空間を深く印象付けている。

良太はもう、そのアートにひどく感動したようで…沢山の写真を全方位から撮っている。

そう言う時の良太は真剣で…「ちょっと華菜ちゃん避けて」と言う(笑)

入ってと言ったり、避けてと言ったり、彼との旅は写真が大忙しだ。しかも、かわいい顔を作って写真に入ろうものなら「不自然だなぁ」と言うから、彼が撮った私の写真は、女性的には「・・・」な写真ばかりだ。

彼はいつも「自然なシャッターチャンス」を狙っている。それが自然すぎるから怖い…もう、私的には「これはホラーだよ!」と言う写真が沢山ある。自分の顔でホラーを感じる悲しみ…まぁ、元々が元々なので…最近は「こんなもんだな」と諦めてきているけれど…笑

ランチを食べようとお店を探し、可愛くそして賑わっているトラットリアに入った。

ほうれん草ソースのラビオリと兎のフリット。

ラビオリはもう絶品だった。このためだけにでもLuccaに行きたいくらいだ。

ただし一つ問題があった…私は昔ペットとしてうさぎを飼っていたことがあるから、うさぎを食べること自体が最初は本当に微妙な気持ちだった。農学部の大学生はこんな気持ちなのだろう。可愛がっていた牛や鳥を自分で捌いて食べるのだ。命をいただくと言うことを…なんだか厳粛に受け止めてしまう。勇気を出して食べ…超冷静に「うわっっ。美味しいんだけどさ、小骨多すぎ!」となった。本当に食べにくい。良太が頑張って食べていたけれど、確か少し残した気がする。

そして…この辺りでハプニング発生!

食事を食べ終え、写真を撮ろうとしていた時に通りすがりの人とぶつかり携帯を石畳の上に落としてしまった。

亀裂の入ってしまった携帯を恨めしく見つめた…。画面に亀裂が入っているだけで、問題なく動いているけれど、なんとも見えにくい!!!日本に帰れば保険で直せるけれど…まだまだ始まったばかりのイタリア旅行。この携帯で過ごすのかぁ…と、軽くブルーになった。

でも大きなカメラを持っている良太もいるし!ここでブルーな気持ちを長引かせないのが「楽しむ」秘訣でもある。だって、どうにもならないものを憂いても仕方がないんだから…。さて…と、気持ちも新たにまた帰り道の方をのんびりと歩いた。

途中には、幾つもの教会があったのは言うまでもなく…

そして歩いていると、かわいいブティックに入った。

そこは珍しく私のサイズが沢山あった。デザインもとてもかわいい。お店のマダムもとても優しく親切で…でも…なんだか様子が変だ。

気にせず、何着か試着し良太に買ってもらった。

最後の最後に…「お父さんに買ってもらって良かったわね!」的なことを言われたようだ…いや、実際にははっきりとは言われていないかもしれないけれど、明らかなのは…買ったのはキッズのお洋服だったということだ…

153センチの私は、イタリア人にはキッズに見えるらしい。ヨーロッパでのキュートは決して褒め言葉ではないことはわかっている。女性に見られるように、セクシーと言われるように、若い少女たちも大人っぽいファッションをしている。

そんな中の…「キッズ」。(ちなみに、日本でそんなことはただの一度もありません!笑)

帰り道、大きな現代アートがあった。

私は知らなかったけれど、良太の大好きな日本の現代アーティスト安田侃氏の作品だった。なんて柔らかな曲線。

ゆっくりと、話しながら、時にふざけながらの帰り道…

駅について、そこで水分補給をしながら帰りの電車を待つ。誰も知らない、何にも拘束されない。でも、心が広がっていくそんな感覚が1日1日と日が経つたびに感じる。

日本にいては感じられないこの感じ。私は…旅が好きなのだ。

続く

セレナ

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また…今すぐ鑑定の今週の予定です。

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