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私小説 パスタとハグといい加減(12)

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パレルモ3日目は少し遠出をしようと企んだ。

良太の人生で一番感銘を受けたという映画「ニューシネマパラダイス」の撮影場所になったとも言われている「Cefalu」という海岸沿いの街。もちろん映画の全てがここで撮影されたわけではないだろうけれど、名作中の名作がほんの一部でも撮影されていたのだならば…良太も感動するだろう。

私も「ニューシネマパラダイス」は2度ほど観た。1度目は正直若すぎたのか理解ができなかった。でも、良太に出会い、2人で観た時は涙が止まらなかった。小さな少年が旅立つまで…。本当の親ではないけれど、親のように少年を可愛がっていたトト…そのトトが少年を都会へと旅立たせる愛情。本当の愛は、決してそばに居て見守るだけではなく、時に「ここに戻って来てはいけない!」と言う厳しさでもあると…愛の深さを感じたものだ。

そんな「Cefalu」に行くとなると、2人ともワクワクが止まらない。

と、ところが…パレルモ中央駅から既に混み方が尋常じゃない…みんなどこに行くんだろう?そして、電車を待っていると、この大人数が民族大移動のように、一番反対側のホームへと走り出した。突然のホーム変更だ(汗)そして、早い者勝ちで乗り込んでいく…私は小さいから、みんなの腋の下を通ってかなり前まで行けたけれど、残念ながら座席は残ってはいなかった。

イタリアで座れなかったことは初めてだ。電車の中で立ったまま1時間弱、なんと車掌さんが

「Cefaluだ!みんな、降りやがれ!」的なことを大声で叫びみんなが大爆笑。あの時、良太も爆笑していたからおそらく英語だったんだろう。

一瞬にして、ほぼほぼみんなが目的地「Cefalu」に降りた。

降りた途端、あまりの暑さに絶句…クラクラした。海辺にでると街が眺められる海辺のレストランに入り、とにかくすぐに座ってランチを食べた。もう歩いていられないのだ。せめて美しい海を見ようとテラス席に座る。

そして、またしても絶品のパスタ。

でも…テラス席で食べたのがそもそもの間違いだったのかもしれない。美味しいけれど意識が遠のくほどに暑い。体力がどんどん奪われながら…海水浴の人々を心底羨ましく思った。

今、海に入ったらどれだけ気持ちがいいだろう…あぁ〜水着もってくれば良かった(涙)(泳げないけど…)

街はほんとにのどかでこじんまりして美しいのに…この美しい街と地中海を横目に…会話をすることもなく必死に歩いた。頭も朦朧として…もう、ただただ涼しい場所に行きたかった。

まずは教会に行った。(世界遺産)

チェファル大聖堂:ルッジェーロ2世が嵐の海で助かったことを聖母に感謝するため、1131年に建設が開始されたアラブ・ノルマン様式の大聖堂で、この建築様式の代表作の一つ。

考えていることはみんな同じで…大勢の人が教会とは見まごうべき姿で涼んでいた。

ある人は、団扇で風を起こし、ある人はペットボトルの水をラッパ呑み。正真正銘のクリスチャンであろう方々の見事な脱力っぷりだった。

そして、また教会へ出るとたちまち体が暑さに屈しようとする。もう限界。私にはCefaluを楽しむ余裕ない。

「ごめん、涼しい場所に入りたい」

そして…おしゃれで空調が微かに効いたバールに入ってティラミスを食べた。

美味しすぎてぶっ飛ぶ!この笑顔…嘘偽りのない美味しさの時の顔だ!不細工でもいい。美味しい顔を見るのは幸せだ。(それが自分の顔でも…笑)

そして良太が「華菜ちゃん、帰ろうか^^暑過ぎるよね」と言ってくれた。同感だ!!!

私たちは、「Cefalu」に暑さを感じに行ったのだろうか?

それでも旅とは面白いもので、今でも2人で「気が狂うほど暑かったよね!」と話すことができる。(この年、ヨーロッパの各都市では多くの高齢者がこの熱波で亡くなった)

帰りはゆっくりと…長閑な風景を見ながら帰った。

2人で「また気候のいい時に来よう」と言いながら

続く

セレナ

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また、春・サクラブレスですがブログアップ前ですが残り二つとなりました。明日はブレスレットを全部持って、私たちが一番好きな南禅寺へ行こうと思っています^^

神社よりお寺派の私たちです^^

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