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吸収したり昇華したりが出来る街 香港 2016・12

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①香港に行くことになった ②香港のホテルで念を押される ③香港と言えば夜景と飲茶しか思い浮かばなかった私 ④元バックパッカー初めての1日観光バスツアーに参加する ⑤香港・飲茶天国 ⑥香港の夜景や 人生は綺麗事ばかりじゃない ⑦香港朝粥・ディナーで底力を見る

人間とは、ほぼほぼの人が全員「葛藤」しながら生きていく。「葛藤」なんてしたことがないという人を、私はラッキーだとは思わないけれど…やはり渦中にいる時、辛くてキツくて布団に突っ伏して涙を流す。そう、そんな日を私は幾度も乗り越えてきた。

私が香港に行った時は45歳、その年齢まで…色々なことがあった。自分の中で未消化だったもの、腑に落としきれていなかったもの、不安で仕方がなかったもの、そして…きっと、今よりもっと、私は人を信頼していなかった気がする。45歳まで、酸いも甘いもついでに苦味も辛味も味わった。そして、防衛本能として「もう、傷付きたくはないな」と思っていたような気がする。

最後の香港の章に何を書こうとかと考えた時…少しだけ、センチメンタルなことを書いておこうと思った。

だって、人間は、面白おかしく生きているだけではないのだから。私も1人間、今はお気楽人間だと勘違いされているかもしれないが、そんな風に思われていることすら実は容赦なく私を傷つける事だってあるし…この年齢になって「仕事、やめようかな」と思ったりもする。

あの頃…香港に行った頃の私は、少しだけ悲しくて…そしてその悲しみの理由が漠然としていて…それでも私は懸命に幸せを見つけようとしていた。

「横にいる、最近付き合い始めたこの人を私は信頼していいのだろうか?」

きっと、そんな思いもあったと思う。私は、元気印に見えるけれど…実は案外弱いのだから…(でも、自分のことを弱いって言う奴は案外強いことも知っている…笑)

香港は沢山の刺激(情報)が歩いているだけで入ってきて、それは自分の呼吸のように、もっと言うならそれは自分の皮膚呼吸と同じように…新しい感覚が身勝手なほどに入ってくる。

そして…不思議なことに、その事を嫌がらず、抗うことをしなければ…過去の悲しみは勝手に昇華されていく。

吸っては吐くように、新しいことを自分に取り入れるたびに、もう要らないものは吐き出されていく感じと言えばわかるだろうか?

不安で仕方がなかった病室での日々、絶望した時、報われなかった恋、数々の裏切り…

「もういいよ」「手放していいよ」と昇華されていく感じだった。

香港のうるさいくらいの看板が、人々の大きな声が、ゆっくりと飲んだお茶が…どれもこれも全部が「もう、それ要らないんじゃない?」と伝えてくれていた。

平坦な道ではなかった。私の人生はお世辞にも自慢できるものでもなかった。それでも、同じように不器用に生きている人が横にいる。パートナーもきっと、沢山傷付いて生きてきた。だから、こうして私たちはここにいるんだろう…ご縁って偶然で、そして偶然はご縁なのだと思う。

さらに言うと運命って実はすごく気楽なものだと思っていて…運命は命を運ぶと書く。私たちの命は香港まで来たのだ。それだけの事だ。

ただ「彼の目を通して香港を見た」彼もまた「私の目を通して香港を見た」そういうことが出来るのだと知った。それはとても面白いものだった。

私たちの初めての旅、香港。

あの日の香港がなかったら、今の私たちは存在しないだろう。

彼の目はいつだって、私ばかりに向けられるはずもなく…そこにいる全ての建物、すべての人物に目を向ける。気がつけばあさっての方向にいて、何かにカメラを向けていたり、キョロキョロと面白そうなものを探している。

なんて楽なんだろう。

私だけを見てくれなくてもいい。私も好きな方向を見ている。時々、目が合えばそれでいいではないか!そう思った時、私はなぜか彼を信頼していた。私はきっと「私だけを見ている」そんな嘘くさい愛が苦手だったのだ(笑)

私たちの旅はそうやって始まった。

セレナ

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