ランチで撃沈した私たちだけれど…街の美しさはそんなものを遥かに超えるものがあった。
当たり前のように、歩く先々にある大きな教会や小さな教会…自由な出入りの中で私は、教会の中に入るたびに、自分の何かが刺激されいつも泣きそうになっていた。
なんて美しいの…
中学校からカトリックの学校だった私は、教会は私のパワースポットだと思っている。
ここにくれば全てが許される。どんな罪をも、どんな後ろめたさも、どんな悲しみも、私ごと抱きしめてくれるような…私にとっての教会はそんな場所だ。ちなみに信者ではないのだけれど…
教会の中では、必ず跪き祈るけれど…私はあの時、何を祈っていたのだろう?まるで思い出せない…。でも、あの時の私の心が、ものすごく美しいことはわかっている。(あの時だけは…笑)
オレンジ色になる時。街は夕方になってくると、全てがオレンジ色になる。そもそもの街灯の色が違うのだ。夕方から夜はちゃんとその色をしている。これでいいのだと思う。蛍光灯である必要などない。夜には夜に色がある。私はここに来て、改めて、「夜の美しさ」を感じていた。
街の美しさが教えてくれる。私は、この時から「美しい世界で生きていきたい。」そう思っていた。
そして…夕飯は…(笑)
カルパッチョとリゾットという軽い組み合わせ…
ランチでのダメージが大きすぎて、自分達の胃腸を整えなければいけなかったのだ。
可もなく不可もない…そんな食事を食べ…だけど、帰り道に死ぬほど美味しいジェラートをまた食べ…
少しだけ暑さが和らいだボローニャの街を2人で歩いていた。
良太は、街全体を見て細部を見る。それが仕事なのだろうし、彼の癖なのだろう。
私のように感覚だけとは違う、ロジカルに街を見る。風土を…だからこその色を…整然とした建物の並び方を…緑の配置、なんの木を使っているか?そんな、色々を…
「華菜ちゃん、明日はLuccaに行かない?」
「なぁに?それ…聞いたことない」
「城壁に囲まれた小さな街なんだけど、すごく美しいみたいだよ^^電車でいけるし」
「うん、いいよ」
そんな、色気も何もないごくごく普通の会話をしてホテルに戻る。
「今日も暑かったよね」「うん、もう暑くて死んじゃうんじゃないかと思ったよ!」そんな、何気ない会話を異国の街で歩きながらする。
フロントのお兄さんが、私たちの顔を見て
「おかえりなさい!そうそう、君達にはお湯が必要だね!」と、またトレーにお湯の入ったティーポットとカップをくれた。ちょうどいい、優しさ。ホスピタリティがさりげない。これでいいんだよね。そう思わせてくれる。
そして爆睡し、次の日はフィレンツェを経由しLuccaへと向かった。
良太はフィレンツェで私に色々なものを見せたかったようだ。
ドゥオーモーまで歩いただけで私はもう、泣きそうに暑かった。本当に暑いのだ。ただ良太としても、フレンツェは特別な思いのあるところで、どうしても見せたかったのが「ポンテ・ヴェッキオ」橋だったようだけれど…
「ごめん、本当に無理!暑すぎて死ぬ!!!ジェラート食べたい!」(またかい!!!・笑)
そして、ヨーグルトベースの最高に美味しいジェラートを食べて良太の思いも虚しく、私たちは駅へと向かった。
「フィレンツェよ!また来るよ」(ちなみに雑学なのですが、リベンジという英語は復讐するというとても恐ろしい意味の英語なので、外人に絶対に使っちゃダメよ^^)
そして快適なローカル列車に乗り…
そのローカル列車から降りて、目の前に広がった景色は、ボローニャよりももっと長閑で、緑が多く、時間がゆっくり流れていた。
一目見て、Luccaが気に入り…そして、私の心をイキイキさせた…
続く
セレナ
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